Column 2 中野とメディア
昭和浴場
「湯ざめしないように注意して下さいね。」
そんな言葉をかけながら、マジシャンのタジマジックさんはトランプを器用に広げ始めてくれた。
湯ざめ?何を言っているのか分からない人もいるかもしれないが、これは銭湯のロビーで行われている“タジマジック”さんとの会話である。
これまでタジマジックさんは、数々のメディアに登場して華麗なマジックを披露してきた有名マジシャンなので“湯ざめ”の意味を知っている人も多いのではないだろうか。
実はタジマジックさん、マジシャンとしても有名なのだが、銭湯のオーナーとしても有名な方なのである。
なぜなら、タジマジックさんは中野にある「昭和浴場」の3代目オーナーであり、かつ、銭湯でマジックを披露してくれる“銭湯マジシャン”でもあるからだ。
申し訳ないのだが「銭湯のオーナーが趣味で手品をやっている」と考える人がいるかもしれないので、あえて説明させてもらいたいのだが、タジマジックさんはマジシャン歴34年のベテランマジシャンで、数々のマジック大会に出場し優勝しているプロなのである。
本来であれば、結構な値段のチケットを購入して観ることができるマジックなのだが、昭和浴場に来てくれるお客様には、入浴料の450円(大人)だけで見学することができるのだ。
タジマジックさんが昭和浴場でマジックを披露し始めたのは、今からおよそ10年前...。時代の流れとともに減少していく銭湯を、何とか盛り上げたいと思ったのが、銭湯マジックのきっかけだったという。
20年前は、中野区に約80箇所あった銭湯も、今では約30箇所を残すのみとなってしまったようだが、このサービスを開始した所、話題が広がって近所の交流の場にもなっているようだ。
年間500から600ステージ公演するタジマジックさんではあるが、時間の許す限り“銭湯マジック”を披露したいとの事。
「私のマジックが観たい方は電話してくださいね。たとえ一人のお客さんでも待っていてくれるのなら、公演が終わって帰ってきた後でも喜んで披露しますから。」と優しく話してくれた。
確かに、私が電話で取材の申し込みをした時も(最初は公演中か準備中で電話が繋がらなかったのだが)その後に、わざわざ「さっきは電話に出れなかったから...」とタジマジックさんが折り返してくれたほどである。
また、お風呂も充実しており、座風呂・泡風呂・電気風呂・寝風呂・井戸水風呂・サウナ風呂等がある。その設備やサービス精神が話題となり、大阪から銭湯に入りに来てくれる親子がいたり、中国の日本観光ツアーでは、昭和浴場が行き先の一つとして組まれるようになったのだとか。
最近では、2010年3月24日(水)に情報ライブ・ミヤネ屋、2月26日(金)にお願い!ランキング、2月25日(木)にはダウンタウンDXで取り上げられるなどテレビの露出も多い。
どんなマジックを披露してくれるかは、ここでは詳しく書かないことにしたい。本当に驚くマジックばかりなので、昭和浴場の番台前に座り自分の目で確かめてもらいたい。ただし、お風呂上りの方は身体を拭いて、髪を乾かしてから観ることを忘れないで欲しい。
情報ライブ・ミヤネ屋
http://www.ytv.co.jp/miyaneya/shop/shop_1162449.htmlお願い!ランキング
http://www.tv-asahi.co.jp/onegai/up_rank/100225/index.html#project02ダウンタウンDX
http://www.ytv.co.jp/dtdx/human/oa_16842.html東京サイト
http://www.tv-asahi.co.jp/t-site/back/09_1207.html■昭和浴場
電話:03-3382-2414
住所:東京都中野区中央5-21-12
お問い合わせ:info@tajimagic.com