Column 6 中野ブロードウェイを歩く
A‐MOJU(えーもじゅ)
みなさま、突然ですがPEZ(ペッツ)って知ってますか?
「カワイイ犬や猫ちゃんのこと?」・・・ちがいます。それはペット。
「JAZZインストバンド!」・・・惜しいです。それはPE'Z(ペズ)。
「フランス直輸入のフカフカで」・・・それはベット。
「ダンディーのアレ!」・・・んっ?それはゲッツの事かな?
PEZってアレ。ほら。おもちゃ屋さんとか雑貨店とか駄菓子屋で絶対に見たことあるアレ。
『だからアレって何だよ!』と聞かれたら、「キャンディーなんですけど・・・」と答えるしかないのだが、1つ特徴を付け加えるとしたら、キャンディーが入っている容器の先に、キャラクターの生首(・・・失礼)みたいなのが付いているオモチャみたいなキャンディーと説明したら分かる人もいるのではないだろうか。
ピンと来ない人はインターネットで調べるか、下の写真を見てもらえたらPEZがどんな物なのかを思い出してくれるはずだ。
PEZの歴史を調べてみると、1920年代後半にオーストリアで誕生したペパーミントキャンディーから始まっているようだ。当初はペパーミントのキャンディーのみで売り出されていたのだが、今からおよそ60年前にプラスチックの容器に入れられての販売がスタートしたのだという。
そのうちに、容器の先にサンタクロースや動物の顔が取り付けられて発売されるようになり、現在ではオレンジやコーラやレモン味も発売されている上に、ディズニーやスヌーピー、シンプソンズやポケモン等、世界中で数え切れない程のキャラクターが取り付けられて店頭に並ぶようになっているのだ。
特にに子どもなんかは、お菓子を食べ終わったからといって大好きなキャラクターが付いている空容器をゴミ箱に捨てるなんて事はできず、オモチャ箱に入れてしまう子も多いはずだ。それこそがPEZの魅力。
中身は同じでも、前に買ってもらったのとは違うキャラクターの容器が欲しくなっていき、いつしかコレクターとなってしまうのだ。世界中にどれくらいのPEZコレクターが存在するのかは分からないが、オタク街の中野も世界に負けないくらいのPEZコレクターのお店があるのだ。
ブロードウェイ3FにあるA-MOJU(えーもじゅ)
A-MOJUの店長、大矢さん。話を聞かせてください!
「特に昔のPEZはですね。芸が細っかいんですよ(笑)ここ見てください。くり貫かれていたり、目が細かく塗られていたりして・・・すごいですよね。PEZは小さいから場所も取らないですし、毎年、数百種類の新キャラが登場したり消えていったりするので、集めていくのは楽しいですね!PEZ以外にも、ほらこっちのキャラもカワイイんですよ。見てください!」
A‐MOJUはPEZ以外にも、カワイイキャラクターの小さいフィギュアが数多く並べられている。中でも特に目立っていたのがベルギーの「スマーフ」というキャラクターグッズ。
これは本当にコレクションしてみたいと思える程にキュートで、カワイイキャラしか集めないという店長のコレクションセンスの高さが出ていた。(※スマーフは今度、個人的に買いに行く予定です。)
少なからず人間は、大人になるにつれて何かに感動するということが少なくなってくるものだと思う。感動がある人生と、感動が無い人生の二つを比べたら、感動は多い人生の方が楽しいに違いない。
では「少年の心を持ったオジサンと、少年の心を忘れたオジサン」であれば、どっちがモテるか考えて欲しい。バイクでもギターでも手品でもマンガでもPEZのコレクションでも何でもいいと思う。小学生と対等に話しができる何かを持っていられる大人の方が、説得力がある。
なぜなら身近な存在こそが本音を語り合えるからだ。
真面目な背中を見せつつも、所々で少年のような気持ちを垣間見せる大人。そんな人こそが、少年があこがれる大人なのだと思えてしまう。大矢店長の話を聞いているうちに、なぜだかそんな気持ちが芽生えた。
A-MOJU(えーもじゅ)
http://amoju.com/
住所:中野区中野5-52-15 中野ブロードウェイ3F
電話:03-5318-0401
営業時間:13:30-19:30
※節電等の影響により、変更の可能性有り。HP上にて確認可能
定休日:水曜日